図書館豆知識 46

 

質問(1)

島根県出身で初めてオリンピックに出場した人物について知りたい。

回答

大正9年(1920)第7回オリンピック・アントワープ大会の、陸上競技5,000メートルおよび10,000メートルに、佐野幸之助が島根県から初のオリンピック選手として出場しました。

明治27年(1894)簸川郡大津村(現 出雲市大津町)に農家の長男として生まれた佐野が陸上を始めたのは、大正6年(1917)、兵役を終えて帰国した翌年に地区運動会で好タイムを出したのがきっかけでした。
それ以来懸命に陸上に打ち込み、大正8年(1918)大東オリンピック5,000メートルで優勝、山陰オリンピック1,000メートル3位入賞などの結果を出し、大正9年4月オリンピック第2次予選会10,000メートルに出場することになりました。その時の記録は当時の日本記録35分55秒を2分近くも短縮する33分58秒で、佐野は日本新記録で優勝し、13人のオリンピック代表選手に選ばれました。

オリンピック本番では、2か月ががりの長い船旅と言葉や食事の違いなど慣れない海外遠征のせいか、普段の力を発揮できず予選落ちしました。
その後、極東選手権5マイルに日本代表として出場し2位に入賞するなど、島根陸上競技の先駆者の一人として活躍しました。

参考文献

『島根県体育史』 島根県体育協会/発行
『島根県歴史人物事典』 山陰中央新報社/発行
『島根スポーツ100年』 山陰中央新報社/発行
『島根陸上競技史』 島根陸上競技協会/発行

 

質問(2)

モルックとはどんなスポーツですか。

回答

モルックは、フィンランドの伝統的な遊びから生まれたスポーツです。

「モルック」というのは、このスポーツで使う木の棒のことです。
2チームが順番にモルックを投げ、数字の書かれたピンを倒していきます。
1本しか倒れなかった場合は、「倒れたピンに書かれている数字=点数」。複数本のピンが倒れた場合は、「倒れた本数=点数」となります。
合計得点を先に50点ちょうどにしたチームが勝ちです。しかし、途中で50点を超えてしまったら
25点に戻ってしまいます。

モルックの魅力は、軽い木の棒を3~4m投げるだけなので、年齢や運動能力に関わらずだれでも楽しめるところです。そして、戦略と運に左右される奥深さにのめり込むプレーヤーも多く、世界大会や日本大会も開かれています。

参考文献

『みんなで楽しもう!UDスポーツ 3』(文研出版)
『Dr.モルック』(心書院)
日本モルック協会(https://molkky.jp/

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