図書館豆知識 69

質問

出雲に左甚五郎の手による彫刻があると聞きました。作品の写真が載っている資料はありますか。

回答

左甚五郎は江戸前期の建築・彫刻の名工で、播州明石(現在の兵庫県)の出身。京都で修業後は江戸に出て、徳川家の愛顧をうけ腕を振るったといわれています。堂宮(どうみや)大工として、京都方広寺の鐘楼や知恩院の鴬張り、上野寛永寺の造営などに携わり、装飾彫刻でも日光東照宮の「眠り猫」をはじめ全国にその作と称するものが伝えられています。
 ※堂宮(どうみや)大工とは、神社・寺院の建築に従事する人のことです。

甚五郎は出雲大社の寛文造営(1667年)に参加し、八足門(やつあしもん)の欄干及び蟇股と装飾彫刻が左甚五郎作と伝えられています。現存する植物と流水紋、瑞雲と麒麟(きりん)、葡萄と栗鼠など彫られています。八足門(やつあしもん)は平成16年に国の重要文化財に指定されています。

写真は『出雲大社 平成の大遷宮』p220、『出雲大社社殿等建造物調査報告』p24-25には説明があり、写真28~30に小さいですが、彫刻の全体像が収められ、『出雲大社』p43、『寺社の装飾彫刻 中国・四国・九州・沖縄編』p48~49には彫刻の部分写真が掲載されています。

また湖陵町の蛇池にまつわる伝説で、左甚五郎が出雲大社に奉納する龍を彫るために蛇池に住む蛇を参考にしたところ、あまりにもそっくりだったので魂が入ったのか拝殿に掲げた彫刻の龍が暴れまわり、針金で縛ったがまだ動くので4つに鋸引きをしたという話が伝わっています。こちらの彫刻は旧拝殿とともに焼失してしまったようです。

参考文献 『日本大百科全書』(小学館 発行)
『出雲大社 平成の大遷宮』(出雲大社 発行)
『出雲大社社殿等建造物調査報告』(大社町教育委員会 発行)
『出雲大社』(講談社 発行)
『寺社の装飾彫刻 中国・四国・九州・沖縄編』(日貿出版社 発行)
『湖陵の民話』(湖陵町教育委員会 発行)

 

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