図書館豆知識 48

質問

市内遙堪小学校の近くに石碑が建立されている「三木与兵衛」という人物について知りたい。

回答

三木与兵衛は1595年(文禄4年)に小山村(現在の出雲市小山町)に生まれ、出雲平野を開拓した人物です。

1616年(元和2年)に菱根池の水を大社湾に流す干拓事業に着手しましたが、1633年(寛永10年)に洪水で斐伊川の武志堤防が決壊し、掘った川が埋まるなど工事は難航しました。その後も三木与兵衛は再度工事に着手しましたが、工事の完成を間近に控えた1643年(寛永20年)に亡くなりました。
三木与兵衛の死後は息子の加平衛が意志を引き継ぎ、1645年(正保2年)に工事を完成させました。この工事で入南・菱根・江田・八島・浜の5つの村(新田五ヶ村)が成立し、石高が増加しました。

遙堪小学校の近くにある石碑は、郷土開拓の恩人である三木与平衛の功績を後世まで伝えたいと、1977年(昭和52年)に地域の有志の人々によって建立されたものです。

参考文献

『出雲國人物誌』(伊原博士顕彰会事務局 発行)
『大社町史 中巻』(出雲市 発行)
『新修島根県史 通史篇 1』(島根県 発行)
『出雲平野の開拓』(小山町郷土史研究会 発行)
『島根県大百科事典 下巻』(山陰中央新報社 発行)
『大社の史話 第18号』『大社の史話 第64号』『大社の史話 第75号』『大社の史話 第190号』(大社史話会 発行)

 

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