図書館豆知識 50

質問

「桃栗三年柿八年」の言葉には続きがあると聞いたのですが、元ネタはあるのでしょうか。 実際育てるのに本当にこの年数が必要ですか。

回答

ことわざやいろはカルタの事典を引くと「桃栗三年柿八年」に続けて、「柚は九年でなりかかる」「梅は酸いとて十三年」「梨の馬鹿めが十八年」などたくさんの言いまわしが紹介されています。この表現は平安時代から見られる古いものですが、いろはカルタに採用され広まったとも言われています。
また、国外でも中国の宋代のことわざに似たような「桃三李四梅子十二」というものがあり、生活上の知恵として、実際に得た経験を知識として、後代に伝えるためのことわざのひとつとして言い伝えられてきたもののようです。

接ぎ木や鉢植えなど様々な育て方はありますが、露地植えの場合、苗の植え付けから花が咲き、実が収穫できるまでモモ3~4年、クリ3~5年、カキ6~7年程度かかるようです。前後はしているものの、ことわざと近い年数こつこつと手入れをする必要があるようです。

一方、続きに出てくる果樹はユズ4~5年、ウメ3~4年、ナシ3~4年など、ことわざよりもっと早く収穫ができるようになります。

参考文献

『世界の故事・名言・ことわざ』(自由国民社 発行)
『動植物ことわざ辞典』(東京堂出版 発行)
『岩波いろはカルタ辞典』(岩波書店 発行)
『図解だからわかりやすい家庭果樹の育て方&剪定のコツ』(主婦の友社 発行)
『はじめてでも簡単おいしい家庭果樹づくり』(講談社 発行)

 

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