パワースポットとして知られる立石神社について知りたい。

出雲市坂浦町にある石神様で、通称「立石（たていわ）さん」として親しまれています。社や本殿はなく、３つの巨岩がご神体です。岩の高さは１２ⅿ、周囲は３６ⅿにもなり、もともとは１つの岩だったと考えられています。

祀られているのは大国主命（オオクニヌシノミコト）の孫にあたる農耕の神・多伎都比古命（タキツヒコノミコト）です。古来より雨乞いの祈祷が行われており、祈祷に使用した御幣を持って雲見峠へ行くと必ず雨が降る、と言われていました。

明治初期の神社合祀により鞆前神社に合祀されたものの、人々の要望をうけて、昭和１９年代には再び「立石さん」として復活しました。現在でも毎年９月の第一日曜日には、豊作と息災を祈願して例祭が行われています。

『立石さんと暮らす人々』（出雲の石神信仰を伝承する会　発行）
『石神さんを訪ねて　出雲の巨石信仰』（山陰中央新報社　発行）