図書館豆知識 58

質問

紙幣には必ず人物(肖像画)が描かれているがなぜか、知りたい。

回答

偽札の発見や偽造防止に役立つからです。

見慣れた顔が少しでも変わると、すぐに気がついたり、違和感を持ったりと、人間は「顔」を認識する能力に優れています。紙幣の肖像画はその特性を利用し、本物と偽物を見分けやすくするねらいがあります。肖像画は、1本でも線を描き間違えてしまうと顔の印象が変化するため、本物との違いに気づきやすく、偽札の発見に役立ちます。

また、肖像画は繊細な線や点で描くので、模倣することが難しくなり、偽造しにくくするねらいもあります。その他、人物を採用することで親近感をもってもらう、デザイン的に物足りなく感じさせない、などの理由もあるようです。

参考文献

『紙幣の日本史』(KADOKAWSA 発行)
『紙幣肖像の歴史』(東京美術 発行)
『お札の館探検隊』(国立印刷局 発行)
『明日話したくなるお金の歴史』(清水書院 発行)
『お札で学ぶ1 お札で学ぶ日本の経済』(くもん出版 発行)
『お札になった21人の偉人なるほどヒストリー』(あすなろ書房 発行)

 

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