図書館豆知識 23

質問(1) 多伎町小田にある富士ヶ城(ふじがじょう)について知りたい。
回答

富士ヶ城は、室町時代応永年間(1394~1428年)に、尼子清定(戦国武将尼子経久の父)の臣下である小田常陸(ひたち)によって、現在の多伎町小田地域に築かれた山城です。
北方から見ると、台形の形をしており、その姿が富士山に似ていることから富士ヶ城と呼ばれました。北面、東面、西面はけわしい絶壁になっており、この地形や自然を生かして敵の襲撃を防いでいたと思われます。

参考文献

『多伎町ふるさと事典』(多伎町役場 発行)
『未来への伝承』(多伎町教育委員会 発行)
『わたしたちの多伎町』(多伎町教育委員会 発行)
『尼子氏の城郭と合戦』(戎光祥出版 発行)
『山陰の戦国史跡を歩く 島根編』(ハーベスト出版 発行)

 

質問(2)

菅原道真の出雲での立ち寄り先を、伝承・伝説は問わないので知りたい。

回答

沖洲天満宮(斐川町沖洲694)に立ち寄ったという記述が、以下のとおりありました。

「簸川郡直江村結堀切の境に、西国街道という小径がある。そこより北約一丁に天神原の松とて老松が残っている。この地は菅原道真公に縁のある地で、数年前までは鼻繰梅と云う、核に穴のある梅があったと伝えられている。(中略)道真公の伝説に就ては、(中略)此松の下で小憩されたのであって之を尊んで天神松と云うのであると。」(『島根県口碑伝説集 復刻版』「簸川郡」の項(p16・17)より抜粋)

参考文献

『島根県口碑伝説集 復刻版』(歴史図書社 発行)

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