図書館豆知識 39

 

質問(1)

平田から宍道湖を渡って松江まで行く渡し船があったそうだが、いつ頃、どのように運行していたのか知りたい。

回答

明治20年(1887)、松江―平田航路が開始され、明治22年には松江―庄原(荘原)航路が開始されました。
明治30年代から40年代は宍道湖中海の水運全盛時代で、明治40年(1907)に合同汽船株式会社が設立されます。この頃、松江ー平田航路は3往復、松江ー庄原(荘原)航路は8往復運航されていました。しかし、明治43年、国鉄の山陰線松江ー出雲今市が開通すると、松江ー庄原(荘原)航路は鉄道に旅客を奪われます。一方、松江ー平田航路は発展を続け、大正3年(1914)8月には6往復運航します。片道は3時間を要しました。
その後、一畑軽便鉄道が整備されると、松江ー平田航路は貨物運送で使われるようになりました。

昭和12年(1937)、サクラ丸で6年生が松江へ遠足に行ったのが客船の最後になった、と伝えられています。
ちなみに明治36年(1903)頃の船賃は、上等25銭、下等18銭であり、当時の賃金は一日20銭ぐらいだったため、一般の人々はなかなか利用しにくかったかもしれません。

参考文献

平田市大事典』(平田市 発行)
『ひ山の里』(平田市立檜山公民館出版 発行)
『山陰の社会史 新聞にみる近現代の世相』(山陰中央新報社 発行)
『新聞に見る山陰の世相百年』(山陰中央新報社 発行)
『平田の志をり 復刻版』(來間泰三郎 発行)
『写真で見る平田の歩み』(平田市総務課)

 

質問(2)

「士」と「師」、「司」の違いが知りたい。

回答

「士」は、弁護士、博士など一定の資格や役割を持った専門職の人。
「師」は、美容師、薬剤師など専門の技術を職業とし、特定の技能を持つ人。
「司」は、児童福祉司、保護司など、主に公の役目、つかさどる人。

参考文献

『広辞苑』(岩波書店 発行)
『類義語使い分け辞典』(研究社 発行)

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