図書館豆知識 14

 

質問(1) 東京オリンピックで話題になったピクトグラムとは何か。
回答

ピクトグラムとは、言語の代わりに、そして言語と同質の情報を伝達する機能をもつ象徴化、定型化された絵や図のことです。

オリンピックのスポーツピクトグラムは、1964年に開催された東京大会で初めて作られました。それぞれの競技を正確に表すと同時に、コミュニケーションとして情報を伝える大切な役割を持ちます。

参考文献

『街の公共サインを点検する』(大修館書店 発行)
『東京オリンピック公式ガイドブック』(KADOKAWA  発行)

 

質問(2)

韓国ドラマ(時代劇)に出てくる書物には、ハングル(韓国語)ではなく漢字で書かれたものが多い。ハングルはいつ頃出来たのか、その成り立ちが知りたい。

回答

ハングルは1443年、朝鮮王朝の第4代国王・世宗(セジョン)によって作られました。

それまで朝鮮半島には、中国から伝わった漢字と吏読(リトウ)という漢字の音訓を借りた文字しかありませんでした。ところが、漢字は学校に通える一部の者にしか理解できないため、誰もが読み書きできる文字の必要性を感じた世宗が新しい文字を作るよう命じました。

そうして完成した文字は、1446年「訓民正音」(フンミンジョンウム)という名で公布されます。
しかし、漢学者や高級官僚など身分の高い者たちの強い反発を受け、民衆が使用する機会が得られないまま、400年という長い時間が経過します。この文字は朝鮮王朝末期1894年に正式に国字化され、日本統治時代にハングル(大いなる文字、偉大な文字、ひとつの文字)という名で呼ばれるようになりました。

本格的に使用されるようになったのは、1945年以降と言われています。世界には数多くの文字がありますが、ハングルは起源がはっきりとわかっているとても珍しい文字です。

参考文献 『広辞苑 第7版』(岩波書店 発行)
『漢字廃止で韓国に何が起きたか』(PHP研究所 発行)
『世界一わかりやすい韓国語の教科書』(KADOKAWA 発行)
『これならわかる韓国・朝鮮の歴史Q&A』(大月書店 発行)
『国際理解に役立つ韓国まるごと大百科 4』(ポプラ社 発行)
『さがし絵で発見!世界の国ぐに 2』(あすなろ書房 発行)
『ハンドブック韓国入門』(東方書店 発行)

 

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